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鍼灸とは鍼灸はなぜ効くの?

患者の症状をみて、その人に合った「ツボ」に対して「鍼」や「灸」を施していく「鍼灸」。
さまざまな効果があるものですが、まだまだ因果関係を筋道立てて説明できないほどの凄い効果がある、とてもミステリアスな部分も秘めた治療です。
しかしその治療の効果について、脳との関係について研究が進んできているようです。

「鍼灸」の刺激、その時脳で何が?

実際に体のなかの「ツボ」に「鍼」を施し、そこからMRIを使って「脳を輪切りにして確認」するという研究が行われました。
すると反応がセンサリーフィールドといわれる脳幹に程近い部分の「二次感覚野」に多く現れたということ。
これら研究により、「ツボを刺激すると、脳に刺激を与え、痛みをコントロールしている視床下部が反応する」ことが明らかになったのです。

「脳内モルヒネ」が「鍼灸」で分泌される!

「視床下部」というところにはさまざまな体の健康を司っている「自律神経の高次中枢」があります。
その刺激反応のなかに「エンドルフィン」などのいわゆる「脳内モルヒネ」の分泌があるのです。
ケガをしたときなどにその時にはさほど痛みを感じなかった、といった経験がある方もいらっしゃると思いますが、これはその瞬間には興奮状態などから「脳内モルヒネ」が大量に分泌されていたことが考えられます。
そういった「脳内モルヒネ」の分泌が「鍼灸の刺激」で確認されているんだとか。

鎮痛剤の乱用を緩和することを期待できる。

「鍼灸」では痛みが起こった患者の状態を判断した上で「鍼」や「灸」を施していくことで、それらの痛みを緩和していくことが一番多いものです。
そんなことから昨今では歯の治療を行った後の痛みを緩和するために「鍼灸」を用いたり、さらには末期のガンの患者の痛みを軽減するために「鍼灸」を用いる、といったこともあるそうです。
これらの一番の「メリット」は、薬物である「鎮痛剤」に頼ることを避けることが可能になること。
実際頭痛持ちなどの人が鎮痛剤を頻繁に使っていると、薬が効きにくくなったり、「副作用」が起きることもあります。
さらに先ほど挙げた末期のガンの患者などは特に、できるだけ投薬を控えていきたいもの。
脳科学や医学的にも解明されてきた「鍼灸の鎮痛効果」とは薬に頼らず安全に痛みをやわらげてくれるという、とても優れたものなのです。